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BLOG-ROMMER 日高のブログ

HICity(羽田イノベーションシティ)の EnOcean イベント

12月1日(木)と12月2日(木)に、HICity 羽田イノベーションにおいて、EnOcean エネルギーハーベスティングを中心としたIoTに関する展示会とセミナーを含むイベントがあったので出展と、スピーカーを兼ねて参加して来た。どちらもほぼ去年と同じスケジュール、開催内容である。

初日は、EnOcean アライアンス が主にアライアンスメンバーとゲスト参加者向けに行う、EnOcean アライアンスの技術情報アップデートと、各日本国内のアライアンスメンバーの取り組みを中心とした、内部勉強会的な内容だった。

2日目の「サステナビリティ革新技術に関する第2回オープン・フォーラム」は、主にアライアンス外の発表者による、EnOcean以外の様々なIoTプロトコルも含む、サステナビリティに取り組む各社の事例紹介を中心とした発表であった。

EnOceanアライアンス 日本イベント(12月1日)

EnOceanアライアンスからはまず、新通信モジュールとESP3の仕様更新について紹介された。そのほかには、海外の主要プロジェクトと、海外市場の動向が紹介された。コロナ禍、戦争や物価高騰、半導体不足による危機的な社会状況の中、EU方面でコンシューマー向け直販市場が伸びている動向の説明が特に興味深かった。特に EnOcean GmbH CTO. のFrank Schmidt氏は、EnOcean無線技術が生まれて25年が経ち、稚拙な様々の技術の組み合わせから始まったエネルギーハーベスティング技術が次々に改良されて、世界的に普及して来ている現状を振り返って語った。

各国内のアライアンスメンバーの取り組み紹介では、LoRa/LoRaWANをはじめとする、EnOcean以外の無線プロトコルとの連係ソリューションが多かったのが目に付いた。今までEnOceanイベントでは、他の無線プロトコルに関する話はあまりしないのがマナーの様な感じになっていたが、今現在EnOceanはIoTが普及フェーズに入って来た一つの動向として、適材適所の無線プロトコルの組み合わせは当たり前になりつつある。

弊社の取り組み

なお弊社、株式会社デバイスドライバーズでは現在取り組んでいる、Windows 11で導入される新しいUI フレームワークであるWinUi 3やWindows 11 WidgetとのEnOcean IoTとの連携に関する取り組みについて解説した。両技術ともアナウンスからかなりの時間を経ているのにも関わらず、残念ながらまだ正式リリースまでは遠い。Preview段階のデモであったが、IoT向けのWinodwsの新しいネイティブGUIの本流であるので、しっかりとフォローして普及させたい。以下の写真が弊社のデモパネルである。

サステナビリティ革新技術に関するオープン・フォーラム(12月2日)

2日目は学校法人、県・市などの地方自治体、あるい自治体と企業との連携による発表が多く目立った。

ビル管理において、欧米では圧倒的に普及しているEnOcean/エネルギーハーベスティング市場は、日本では以前からゼネコンと政府箱物行政の寡占状態により存在しないが、これまでのトイレ管理と介護施設に加えた新しい動きが出て来ていると感じた。
勿論、EnOceanアライアンスメンバー企業の頑張りによる成果も大きいが、大手ゼネコンと箱物中心の行政からIoTとサステナビリティをキーワードにして、少しずつ社会が変わって来ているのかも知れない。

まとめ

気づいたのは、海外からの2日間とも共通の Matter の話題である。EnOceanアライアンス Chairman のGraham MartinとEnOcean GmbH. CTO. Frank Schmidt、HPE Aruba などので参加した海外企業のプレゼンテーションでは、しきりにMatterが取り上げられた。

Matter はまだ10月に発表されたばかりの、言わばまだ「新参者」の IoT協議会 である。しかしそれが注目されるのは、推進団体がZigBeeを引っ張った 米Connectivity Standards Alliance(CSA)だからでは無く、発表と同時にGoogle, Amazon, Apple が参加しているからである。少し前にAmazon Alexaビジネスの不調がニュースになっていたが、わかり易く言ってしまえば、このタイミングでスマートスピーカーを共通化、または相互乗り入れなどして再普及させるらしい。表向きはIoT標準規格の制定ということであるが、これまで分散していたビジネスを再構成してのテコ入れであることは間違いない。

しかしながら日本ではほとんどニュースになることも無く、参加企業は村田製作所ぐらいである。IoTの分野でも日本は独自進化のガラパゴスを目指す余り、またしても波に乗り遅れる様な気もしないでも無い。